9月7日~9月17日にAPSUS予備調査に回答された方へ

-同意取得手続きに関する不備についてのご報告とお詫び-

平素よりAPSUSプロジェクトにご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございます。先日、当プロジェクトにおいて研究に参加していただいた方の同意取得手続きに不備があったことが判明しました。ご回答いただいた皆様へここに経緯と対応を報告し、心よりお詫び申し上げます。

1.お詫び

本研究に関心を持ち、信頼を寄せ、調査にご協力いただいた皆様に対し、多大なるご心配とご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。

2.発生した事象

  • 内容:特設ホームページからアンケートに回答する際に、研究説明書が別のページに配置されており、アンケートの説明画面のリンクをクリックして別途研究説明書にアクセスする必要があったため、研究説明書の内容を確認せずともアンケートに回答可能な状態になっていました。そのため、研究の内容を十分に理解せずに研究参加に同意してしまった方がいらっしゃる可能性があり、同意取得過程において研究対象者の意思確認が十分に保証されていませんでした。
  • 収集状況:募集停止時点(2025年9月17日)で188件の回答が取得されていました。

3.原因

  • 本来は回答前に必ず研究説明書に目を通すシステム設計にする必要があったところ、研究担当者の認識が不足しており、説明文書の表示と同意確認が実効的ではなく、同意取得の不備を見逃していました。

4.対応と再発防止策

  1. 倫理委員会から指摘を受けまして、ただちに募集を停止し、YouTube動画、X、Instagram、特設HP上の公開情報の一時停止を行いました
  2. 倫理委員会へ事案を報告し、指示に従い所定の手続きを進め、再度の倫理審査に諮りました
  3. 特設HPについて、アンケートの回答リンクをクリックすると研究説明文書が必ず表示され、同意を示すボタンを押すことで回答フォームへ進めるよう改修を行いました
  4. 本告知を当プロジェクト特設HP及び本研究で使用したSNSに掲載し、今回の事実と対応策を広くお知らせするとともに、本事案に関して追加の説明やご質問を希望される回答者の方に対する問い合わせに対応いたします
  5. 再発防止策として、今後研究を実施する際には、研究参加者が研究に参加する前に、研究説明書に目を通すことができるようなシステム設計となるよう留意したうえで研究を実施します

5.回答済みデータ(188件)の取り扱いと、問い合わせの方法について

本件に関し、アンケートの説明には回答にあたって研究の内容に同意をするか確認する項目を設けていたこと、アンケート上に研究説明書へのリンクが掲載されていたことから、ご回答いただいた方の中には研究説明書をご覧いただいた上でご回答いただいた方もいらっしゃると思われ、収集したデータを解析に利用させていただければと考えております。他方で、188名の回答者の方には本来であれば個別に確認し、読んでない人は改めて説明文書を読んでいただき、その上で回答するかどうかを決めていただく必要がありますが、今回のアンケートは個人を特定できない匿名無記名調査のため、ご回答いただいた方に直接連絡することができません。そのため、既にご回答いただいた188件のデータを解析に利用するにあたり、本告知を特設HPおよびSNSに掲載することで回答者の皆様にお知らせいたします。そのうえで、本件についてご質問や追加の説明をご希望される回答者の方がいらっしゃいましたら、APSUS特設HPの問い合わせフォームからご連絡ください。研究担当者より個別にご説明・対応させていただきます。

6.最後に

本件によりご心配とご迷惑をおかけしたことを改めて深くお詫び申し上げます。大変申し訳ございませんでした。研究は公共の信頼のもとに成り立つものであり、今回の事案を厳粛に受け止め、再発防止に全力を尽くす所存です。皆様からのご意見・ご要望を真摯に受け止め、透明かつ丁寧な対応を継続して参ります。

2025年12月1日
APSUSプロジェクト 担当者 片山宗紀

APSUSはアジア太平洋地域に特化した
初の精神作用物質に関する
包括的調査プロジェクトです

アジア太平洋地域における
精神作用物質

世界中には、アルコール・タバコ・カフェインだけでなく、大麻・アンフェタミン類・幻覚剤など様々な精神作用物質を使用する人たちがいます。それは、アジア太平洋地域も例外ではありません。

しかし、こういった精神作用物質を使用する人たちは、社会の偏見や差別によって社会から切り離され、時に生命に関わるような様々な保健医療サービスを利用することができず、依存症や様々な健康被害に直面したり、中には亡くなってしまう人も少なくありません。

世界では、こういった精神作用物質を使用する人たちがどのような目的でこれを使用し、どのような健康被害に直面し、どういった支援を求めているのか、様々な調査が行われてきました。

しかし、アジア太平洋地域では言語の壁や社会の偏見の強さから、こういった調査が十分に行われておらず、多くの課題が残されています。


アジア太平洋物質使用調査(Asia-Pacific Substance Use Survey. 通称APSUS)は、アジア太平洋地域に特化した、精神作用物質の現状を把握し、ユーザーの健康や命を守ることを目的とした世界初のオンライン調査プロジェクトです。

この研究は、ユーザーの健康や安全を守り、社会により人道的で、効果的な薬物・依存症対策を提案することを目的として日本とオーストラリアの国際共同研究として2025年に立ち上がりました。

この調査では様々な精神作用物質を使用する人たちが
・どういった健康被害や問題を経験し、何に悩んでいるか
・どのように困難に対処しているか
・どのような支援や薬物政策を求めているか
といったことを知りたいと考えています。

APSUSについて


あなたの声を聞かせてください

初年度の調査は2026年を予定しています。調査にはインターネット上の調査フォームからアクセスすることで回答可能です。ぜひ、あなたの声をきかせてください!


メンバー

日本
片山 宗紀(国立精神・神経医療研究センター)
嶋根 卓也(国立精神・神経医療研究センター)
高野 歩(国立精神・神経医療研究センター)
野崎 千尋(早稲田大学)
風間 暁(フリーランス)
松本 俊彦(国立精神・神経医療研究センター)
正高 佑志(一般社団法人 Green Zone Japan)
稲田 健(北里大学)
堤 史織(国立精神・神経医療研究センター)
鈴木 祐人(国立精神・神経医療研究センター)
クリストファー・ファイ(プロジェクトアドバイザー)

オーストラリア
Carmen Lim (The University of Queensland)
Cheneal Puljevic (The University of Queensland)
Jason Ferris (The University of Queensland)
Jason Connor (The University of Queensland)
Wayne Hall (The University of Queensland)
Yan Yee Lee (The University of Queensland)
Tim Piatkowski (The University of Queensland)

タイ
Pongkwan Yimsaard (King Chulalongkorn Memorial Hospital/Chulalongkorn University)

ヨーロッパ
João Pedro Matias (European Union Drug Agency)

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